本日、紀伊国屋書店に行って目に止まった経済学者・ハイエクの本。もともと経営、経済を大学時代勉強したこともあり、懐かしいなーと思いつつ、個人的に好きな考え方を展開しているので今日は広くみなさんにも紹介していきたいとおもいます。
彼はこう主張する。
(http://www.kuniomi.gr.jp/geki/ai/kaheji01.htmlより引用)
主張①
政府の貨幣独占が現代の資本主義社会における重大な欠陥の主要な原因となっている。これらの欠陥としてハイエクが取り上げているのは、
・趨勢的なインフレーションの存在
・循環的な不況と失業の発生
・歯止めのない政府支出の増大
・経済国民主義による資源の国際移動の制限
これらの欠陥は多数決原理の支配する今日の民主主義政治のもとにあっては絶望的なまでに解決策のないものである。ただ、それらはいずれも政府の貨幣独占という共通の原因に根ざすものである。
主張②
民間機関の競争によってどのような貨幣がどのようにして供給されうるかという点については安定貨幣、すなわち、価値の安定した貨幣が民間機関の利己心によって供給される。
このような安定貨幣の供給によって、どのような変化が期待されうるかという点についての解答は、当然にまず現代資本主義社会の持つ四つの欠陥が克服されうるということである。
これと同時にハイエクはもはや金融政策は必要ではなく、国際収支問題も存在せず、さらに中央銀行もまた消滅すべきことを強調するとともに、過渡期においてまた長期において発生が予想される問題と対策について検討を試みている。
このようなハイエクの主張については、
それが実現不可能なものであり非現実的であるとして頭から否定し去るという態度をとることはきわめて容易である。
けれども、このような態度に対しては、「経済理論家または政治哲学者の主要な仕事は、今日政治上では不可能であることが政治上で可能となるように、世論に影響を与えることにあるべきである」とする第二版序文でのハイエクの言葉のもつ重みが尊重されねばならない。なお同様の考えは本書の108ページにおいても示されている。
また資本主義社会の絶望的な病気は、政府の貨幣独占の廃止という非常手段でもって救うより方法がないことを示すとともに、改革がきわめて緊急を要するものであることを強調している。
そしてハイエクはかつての「自由貿易運動」に匹敵するような「自由貨幣運動」によって問題の急速な理解が進み、まず改革のために必要な法制上の障害が速やかに取り除かれることを願っているのである。
なんだか難しくなったけれど、個人的にこういう考え方が好きなので紹介させてもらいました
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